CCNA対策 4回目 [ルータのメモリについて]
・ルータのメモリ構成について
ルータは大まかに4つの部屋があります。
RAM [Random Access Memory]
書換が可能な揮発性のメモリ。電源切るとこの中にある情報は消えます。
→running-config , ルーティングテーブル
NVRAM [Non-Volatile RAM]
書換が可能な不揮発性のメモリ。電源を切ってもこの中の情報は消えません。
→startup-config , コンフィグレーションレジスタ
書換が可能な不揮発メモリ。SSDやHDDなどの総称。
→IOS
ROM [Read Only Memory]
読込専用のメモリ。書換ができないが電源を切ってもこの中の情報は消えません。
→POST , Mini IOS , ブーストラップ , ROMモニタ
[ メモリ内の情報 ]
・running-config と startup-config
両者ともに設定ファイルのことを指します。電源が入っているときはrunning-config に設定の変更などを保存します。
ただ、このままだと電源を切ったときにその情報が消えてしまうため、startup-configに保存してから電源を切ります。
保存方法:copyコマンドを使用します(設定はコマンドを使用しなくても反映されます)
ex)
Router> enable
Router# copy running-config startup-config
Destination filename [startup-config] ?
Building configuration...
[ OK ]
copyコマンドは、copy 「コピー元」 「コピー先」で行います。
コピー先はFTPサーバ(TCPで、パスワード認証のあるファイル送受信サーバ)やTFTPサーバ(UDPで、パスワード認証のないファイル送受信サーバ。32MB以上の転送はできない)、RCPサーバ(UNIXなどのOSで、NWを通じたファイル送受信サーバ)などにも送信ができるコマンドです。
・ルーティングテーブル
ルータ内での経路情報を示す経路表のこと。通過するヘッダ情報を参照して次にどの経路で行くと効率が良いか、などがわかります。
・コンフィグレーションレジスタ
ルータの起動(ブート)方法を保存しておくソフトウェアレジスタのことです。
基本16進数表記で、デフォルトは0x2102となっている。
<レジスタ値>
0x2100 ... ROMモニタをブート。パスワード復旧時などに使用。
0x2101 ... Mini IOS でブート。IOSバージョンアップ時などに使用。
0x2102 ... フラッシュメモリからIOSをロードして、NVRAMからstartup-config
をロードしてブート。デフォルトの設定。
0x2103 ... 0x2102と同じ。
0x2142 ... stratup-configをロードせずブート。無設定で起動する。パスワード
復旧時などに使用。
レジスタ値の確認…show version コマンドの最終行で確認できます。
レジスタ値の変更…config-register コマンドで変更できます。
・IOS [Internetwork Operating System]
Ciscoルータの基本ソフトウェア(OS)
・POST [Power Onm SelfTest]
ハードウェアをテストして障害を検知するプログラム。ブートして最初に実行されます。
・Mini IOS
IOSの機能縮小版。IOSのアップグレード時などに使います。
・ブートスラップ
IOSをロードするプログラム。コンフィグレーションレジスタを読取ってブート方法を決定します。
<ブートについて>
起動のことを言います。またBIOS [Basic Input Output System] がフラッシュ
メモリなどにアクセスし、OSを起動することをブートスラップといいます。
・ROMモニタ
IOSの機能縮小版。パスワード復旧時などに使用します。
・ルータ起動の流れ
①ROMに格納されているPOSTを実行します。ハードウェアチェックや各インターフェースの認識などを行います。
②ブートスラップがROMに格納されているCisco IOS をロードします。コンフィグレーションレジスタ値を参照して起動方法/探索順序を変更します。
③Cisco IOSが有効なコンフィグレーションファイル(startup-config)をロードします。このデータをrunning-configへ反映させて、ルータを運用します。
参考
CCNA対策から学ぶネットワーク運用ガイド1 ほか