CCNA対策 3回目 [ルータについて2~コマンド~]
・コマンド-ヘルプ機能
CLI(Command Line Interface、コマンドを入力して会話するアプリ)
で、コマンドを失念した際に使用できます。
<やり方>
ログイン後、任意のモードで「?」を入力します。
ex)
Router> ?
Exec commands:
access-enable Create a temporary Access-List entry
access-profile Apply user-profile to interface
clear Reset functions
connect Open a terminal connection
-More-
表示項目が多く一部をたたんでいます。全部一覧表示する場合は、
Enter Keyを押すことで一行ずつ開示していきます。
Space Keyで次のページを表示します。
また、「?」の前に文字を入力することで、その文字で始まる・含む
コマンドを表示できます
ex)
Router> e?
emm enable exit
Router> e
この場合、次のコマンドは「e」がすでに入力された状態になっています。
showコマンドと合わせることで、コマンド引数やキーワード検索もできます。
ex)
Router# show interfaces?
Async Async interface
~省略~
CTunnel Ctunnel interface
Dialer Dialer interface
FastEthernet FastEthernet IEEE XXX.X
~省略~
・拡張編集機能(ショートカットキー)
Ctrl + A … コマンドラインの先頭へ移動
Ctrl + E … コマンドラインの最後へ移動
Esc + B … 一語戻る
Ctrl + F … 一文字先に進む
Esc + F … 一語先に進む
Ctrl + D … 一文字削除(右側の文字。WindowsでいうDelete)
Backspace … 一文字削除(左側の文字)
Ctrl + R … 一行再表示
Ctrl + U … 一行削除
Ctrl + W … 一語削除
Ctrl + Z … グローバルコンフィギュレーションモード・
インターフェイスモードを終了し、特権モードへ戻る
Tab … コマンド入力補完(コマンドのスペル失念時に有用)
・ヒストリ機能
過去に入力したコマンドを確認することは、不具合発生時などのトラブルシューティングを行う上で最も重要なことになります。
Ctrl + P … 前に入力したコマンドを表示(↑キーでも同様)
Ctrl + N … 次に入力したコマンドを表示(↓キーでも同様)
show history コマンド ... 入力済み最新コマンド10件表示(デフォルト設定)
show terminal コマンド ... ターミナルコンフィギュレーションと
ヒストリバッファサイズ*1を表示
ex)
Router > enable
Router# show terminal
Line 0, Location : " ", Type : " "
Length: 24 lines, Width: 80 columns
~省略~
Editing is enabled.
History is enabled, history size is 20
DNS resolution in show commands is enabled
~省略~
*1ヒストリバッファサイズとは
データを一時保持するための記憶領域の大きさのこと。
Bufferは緩衝器や時間的ゆとりの意味も持ち、語源のBuffはBuffaloの皮などでものを磨く、逞しく肉体的に優れている力自慢の、といった意味の言葉。
この大きさはデフォルトが10コマンドのため、管理者が複数人の場合はバッファがすぐにいっぱいになってしまいます。
例ですとサイズは20となっています。
terminal history size ... バッファサイズの変更(最大256)
ex)
Router# terminal history size 100
これで、バッファサイズが100コマンドになりました。
・パイプ「|」の使用
パイプを追加してそのあとにキーワードを指定することで、showコマンドを実行したときに絞り込みができます。「OR」の役割も持ちます。
更に、よく合わせて使う「include」コマンドは、指定した箇所のみ抽出できます。
ex) RAMのサイズのみ確認したい
Router> enable
Router# show version | include memory
Cisco CISCOXXXX (revision X.X) with 638765K/32010K bytes of memory.
320K bytes of non-volatile configuration memory.
ex)Internet address と line protocol を確認したい
Router# show interface | include Internet address | line protocol
FastEthernet0/0 is up, line protocol is up
Internet address is XXX.XXX.XXX.XXX/24
FastEthernet1/0 is ...
~省略~
そのほかに、合わせて使うコマンド
beginコマンド…begin XX で、XXで始まる箇所から表示する
sectionコマンド…section XX で、XXのセクションのみ表示する
参考
CCNA対策から学ぶネットワーク運用ガイド1 ほか
CCNA対策 2回目 [ルータについて1~ルータの設定~]
・ルータとの接続について
ルータとPC(もしくはスイッチングハブ)を接続します。
ルータは今回C900Jシリーズを参考にしました。
左から
SW、電源ポート、USBポート、Gigabit Ethernetコンソール、RJ-45コンソールポート
の構成になっています。
一番右のRJ-45コンソールポートに
「ロールオーバーケーブル(そのほかネットワーク機器に接続する場合はコンソールケーブル)」
を接続します。
もう一方をPCのシリアルポートに接続します。
※ロールオーバーケーブル
片方がRJ-45コネクタ、もう片方がD-Sub 9 pinコネクタになってるケーブル。
RJ-45コネクタは、EthernetポートやWi-Fi通信回路の他にある管理用ポートに接続し
D-Sub コネクタは1ビットずつデータ送受信するシリアル伝達を使用しているシリアルポートに接続します。
最近では、シリアルポート搭載しているPCが減少しており
ないPCで接続する場合はUSBポートに接続するために変換をする必要があります。
・ルータの設定
ターミナルエミュレータ(他の端末に接続して、コマンドなどで操作するためのソフトウェア)が必要になります。
また、ネットワークスループット(単位時間のデータ転送量のこと。bps=bits par second , Bytes/sで表される)を測定するためのソフトウェアも必要になります。
・ルータの起動
スイッチを入れ、ターミナルエミュレータ(Tera Termを使用)に情報が表示される。
EX)
Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) C900 Softwawre (C-900-XX-X) , Version XX.X, RELEASE SOFTWARE
...
1 Ethernet/IEEE XXX.X interface(s)
1 FastEthernet/IEEE XXX.X interface(s)
XxK bytes of non-volatile configuration memory.
XXxxK bytes of processor board System flash (Read/Write)
--- System Configuration Dialog ---
Would you like to enter the initial configuration dialog? [yes/no]:
上記の最終文は、セットアップモードを起動するか聞かれています。
CCNA試験では、このモードを使わずに一から設定する必要があるため
[no]と答えます(セットアップモードは特権モードから[setup]コマンドで起動できます)
・ルータ名やバナーの設定
[ルータ名をつける]…hostname コマンド
ルータにSSH接続(リモート接続プロトコルの一つ)する際に必要
ex)
Router> enable
Router# config t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/z.
Router(config)# hostname router1
router1(config)#
[バナーをつける]…banner motd# コマンド
textメッセージを入力し、最後に’#’を入力して終了します。
バナーはログイン時に表示される内容になります。
ex)
Router(config)# banner motd#
Enter TEXT message. End with the character '#'.
Hello World! Router1 is my network router.
#
Router(config)#
・ルータモード
ログイン
↑ "exit" ↕ ”Enter key”
"exit" ユーザモード:ルータの設定確認
↑ "disaable" ↕ "enable"
特権モード:ルータ設定の確認・読書、トラブルシューティング
↑ "exit","end" ↕ "configure terminal"
"end","Ctrl+z" グローバルコンフィギュレーションモード
↑ "exit" ↕
3つのモードへ
[ユーザモード遷移]…コマンドなし(Enter keyを押す)
[特権モード遷移]…enableコマンド
ex)
Router> enable
password
Router#
終了…exitコマンド
[グローバルコンフィギュレーションモード遷移]
…configure terminal コマンド
ex)
Router> enable
Router# configure terminal
Router(config)#
[3つのモード]
[インターフェイスコンフィギュレーションモード遷移]
…Interface *1*2 コマンド
インターフェイスごとに設定ができるモード。
*1はインターフェイス名、*2はポート番号もしくはスロット/ポートの番号
このモードで、各インターフェイスにIPアドレスを設定したりできます。
ex)
Router# configure terminal
Router(config)# interfase ethernet0
Router(config-if)# ip address XXX.XXX....
[ラインコンフィギュレーションモード遷移]
…line *3 コマンド
コンソールやSSHなどで接続する際に、各指定先端末のパスワード設定や
接続制限の設定ができます。
*3はコンソールでの接続であれば「console」,SSHなどでの接続であれば
「vty 0(もしくは一度に設定したい始めの番号) 一度に設定したい最後の番号」を入力します。
ex)
Router# configure terminal
Router(config)# line console 0
Router(config-line)# password XX...
[ルータコンフィギュレーションモード遷移]
...router *4 コマンド
*4はダイナミックルーティングプロトコル「RIP」、「OSPF」、
「EIGRP」などがあります。
ex)
Router# configure terminal
Router(config)# router rip
Router(config-router)# network XXX.XXX....
※RIP(Routing Information Protocol)について
1つのNW同士での通信にはIGP(Interior Gateway Protocol)、
互いに異なるNW同士での通信にはEGP(Exterior Gateway Protocol)
というプロトコルを使用し、今回はIGPに属するプロトコルである
RIPを設定します。
RIPは簡単に構築できますが、冗長化するとループが発生するため
小規模のNW構築で使用します。
簡潔に説明すると…
特徴1)必ず最短経路を伝達する=ディスタンスベクタ型
特徴2)メトリックが16になるとその先の経路は使用しない
また、RIPにはversion1と2があり、1はクラスフル(A,B,C)で
IPアドレスを設定する必要があります。対して2はこれが不要になり
パスワード認証を行うようになるのでより安全に通信できるように
なります。
上記のコマンドの例ですと、ルータと直接つながっているIPアドレスは
情報として持ってますが、その先の情報がないため、入力して教えて
あげています。
詳細は11回目[ダイナミックルーティング -RIP- ]で記述します。
※ルーティング(データの道すじ)について
各NW機器のルーティング情報をルーティングプロトコルで伝達
(ルータ通過する際に数字を足していく=ポップ数が増えるため、
最短経路を判断する数字=メトリックもルーティングテーブルに反映)
していくダイナミックルーティング、
各NW機器1つ1つに経路を設定して伝達していくスタティックルーティング
があります。
前者は増築した場合の設定が不要な点、
冗長化(複数化しておいて1つのルートが故障しても他のルートが使える)
などがあります。
後者は増築した場合の設定が都度必要になるため、
大規模NWの構築が不向きである点、ルートが決まっているため冗長化できない
点がありますがルートが決まっているので安定した動作になります。
参考
CCNA対策から学ぶネットワーク運用ガイド1 ほか
CCNA対策 1回目 [概要]
・CCNA 概要
CCNAは、Cisco Certified Network Associateの頭文字をとったベンダー資格
(ベンダーは、IT系ハード・ソフトウェアの製造・販売する企業を指します。その企業の製品の操作や保守、運用していく技量を認定する資格のこと)です。
この資格は有効期限があります。
CCNAは期限が3年で、継続するには講習の受講か再度試験を受ける必要があります。
Ciscoは、アメリカに本社があるシスコシステムズ合同会社の名前になります。
Cisco製品はネットワーク(以下NW)を構築する機器に使用されるため、
本資格を有していると、これらを現場で扱う際に有利に働きます。
現在(2023/09時点)、試験内容は「200-301」となっているため
これに準じて学習しております。
・NWシステムについて
PC単体で、インターネットに接続はできません。
また、ほかの機器と接続するにも単体だけでの接続は難しいです。
そこで、NWを介して様々なサービス(アプリ、サーバ、OSなど)を受けます。
→これをクラウドコンピューティングといいます。
メリットとして、サーバなどすべてを自社管理する必要がなくなります。
内容は、SaaS・PaaS・IaaSの3種類があります。
NWの詳細については「ITパスポート対策」で学習します。
参考
CCNA対策から学ぶネットワーク運用ガイド1 ほか
基本、この書籍の進行に合わせて学習を進めようと考えております。