CCNA対策 2回目 [ルータについて1~ルータの設定~]
・ルータとの接続について
ルータとPC(もしくはスイッチングハブ)を接続します。
ルータは今回C900Jシリーズを参考にしました。
左から
SW、電源ポート、USBポート、Gigabit Ethernetコンソール、RJ-45コンソールポート
の構成になっています。
一番右のRJ-45コンソールポートに
「ロールオーバーケーブル(そのほかネットワーク機器に接続する場合はコンソールケーブル)」
を接続します。
もう一方をPCのシリアルポートに接続します。
※ロールオーバーケーブル
片方がRJ-45コネクタ、もう片方がD-Sub 9 pinコネクタになってるケーブル。
RJ-45コネクタは、EthernetポートやWi-Fi通信回路の他にある管理用ポートに接続し
D-Sub コネクタは1ビットずつデータ送受信するシリアル伝達を使用しているシリアルポートに接続します。
最近では、シリアルポート搭載しているPCが減少しており
ないPCで接続する場合はUSBポートに接続するために変換をする必要があります。
・ルータの設定
ターミナルエミュレータ(他の端末に接続して、コマンドなどで操作するためのソフトウェア)が必要になります。
また、ネットワークスループット(単位時間のデータ転送量のこと。bps=bits par second , Bytes/sで表される)を測定するためのソフトウェアも必要になります。
・ルータの起動
スイッチを入れ、ターミナルエミュレータ(Tera Termを使用)に情報が表示される。
EX)
Cisco Internetwork Operating System Software
IOS (tm) C900 Softwawre (C-900-XX-X) , Version XX.X, RELEASE SOFTWARE
...
1 Ethernet/IEEE XXX.X interface(s)
1 FastEthernet/IEEE XXX.X interface(s)
XxK bytes of non-volatile configuration memory.
XXxxK bytes of processor board System flash (Read/Write)
--- System Configuration Dialog ---
Would you like to enter the initial configuration dialog? [yes/no]:
上記の最終文は、セットアップモードを起動するか聞かれています。
CCNA試験では、このモードを使わずに一から設定する必要があるため
[no]と答えます(セットアップモードは特権モードから[setup]コマンドで起動できます)
・ルータ名やバナーの設定
[ルータ名をつける]…hostname コマンド
ルータにSSH接続(リモート接続プロトコルの一つ)する際に必要
ex)
Router> enable
Router# config t
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/z.
Router(config)# hostname router1
router1(config)#
[バナーをつける]…banner motd# コマンド
textメッセージを入力し、最後に’#’を入力して終了します。
バナーはログイン時に表示される内容になります。
ex)
Router(config)# banner motd#
Enter TEXT message. End with the character '#'.
Hello World! Router1 is my network router.
#
Router(config)#
・ルータモード
ログイン
↑ "exit" ↕ ”Enter key”
"exit" ユーザモード:ルータの設定確認
↑ "disaable" ↕ "enable"
特権モード:ルータ設定の確認・読書、トラブルシューティング
↑ "exit","end" ↕ "configure terminal"
"end","Ctrl+z" グローバルコンフィギュレーションモード
↑ "exit" ↕
3つのモードへ
[ユーザモード遷移]…コマンドなし(Enter keyを押す)
[特権モード遷移]…enableコマンド
ex)
Router> enable
password
Router#
終了…exitコマンド
[グローバルコンフィギュレーションモード遷移]
…configure terminal コマンド
ex)
Router> enable
Router# configure terminal
Router(config)#
[3つのモード]
[インターフェイスコンフィギュレーションモード遷移]
…Interface *1*2 コマンド
インターフェイスごとに設定ができるモード。
*1はインターフェイス名、*2はポート番号もしくはスロット/ポートの番号
このモードで、各インターフェイスにIPアドレスを設定したりできます。
ex)
Router# configure terminal
Router(config)# interfase ethernet0
Router(config-if)# ip address XXX.XXX....
[ラインコンフィギュレーションモード遷移]
…line *3 コマンド
コンソールやSSHなどで接続する際に、各指定先端末のパスワード設定や
接続制限の設定ができます。
*3はコンソールでの接続であれば「console」,SSHなどでの接続であれば
「vty 0(もしくは一度に設定したい始めの番号) 一度に設定したい最後の番号」を入力します。
ex)
Router# configure terminal
Router(config)# line console 0
Router(config-line)# password XX...
[ルータコンフィギュレーションモード遷移]
...router *4 コマンド
*4はダイナミックルーティングプロトコル「RIP」、「OSPF」、
「EIGRP」などがあります。
ex)
Router# configure terminal
Router(config)# router rip
Router(config-router)# network XXX.XXX....
※RIP(Routing Information Protocol)について
1つのNW同士での通信にはIGP(Interior Gateway Protocol)、
互いに異なるNW同士での通信にはEGP(Exterior Gateway Protocol)
というプロトコルを使用し、今回はIGPに属するプロトコルである
RIPを設定します。
RIPは簡単に構築できますが、冗長化するとループが発生するため
小規模のNW構築で使用します。
簡潔に説明すると…
特徴1)必ず最短経路を伝達する=ディスタンスベクタ型
特徴2)メトリックが16になるとその先の経路は使用しない
また、RIPにはversion1と2があり、1はクラスフル(A,B,C)で
IPアドレスを設定する必要があります。対して2はこれが不要になり
パスワード認証を行うようになるのでより安全に通信できるように
なります。
上記のコマンドの例ですと、ルータと直接つながっているIPアドレスは
情報として持ってますが、その先の情報がないため、入力して教えて
あげています。
詳細は11回目[ダイナミックルーティング -RIP- ]で記述します。
※ルーティング(データの道すじ)について
各NW機器のルーティング情報をルーティングプロトコルで伝達
(ルータ通過する際に数字を足していく=ポップ数が増えるため、
最短経路を判断する数字=メトリックもルーティングテーブルに反映)
していくダイナミックルーティング、
各NW機器1つ1つに経路を設定して伝達していくスタティックルーティング
があります。
前者は増築した場合の設定が不要な点、
冗長化(複数化しておいて1つのルートが故障しても他のルートが使える)
などがあります。
後者は増築した場合の設定が都度必要になるため、
大規模NWの構築が不向きである点、ルートが決まっているため冗長化できない
点がありますがルートが決まっているので安定した動作になります。
参考
CCNA対策から学ぶネットワーク運用ガイド1 ほか