CCNA対策 7回目 [ルーティングの設定~スタティックルーティング~]

2回目のルータの設定」の記事の
「ルータコンフィギュレーションモード遷移」

のところでダイナミックルーティングについて記載しました。

そのルーティングについて、より詳細に学習します。

 

・スタティックルーティング

スタティックルーティングは、手動でルーティングテーブルを作成する方法です。

例)

ルータA→ルータB→PC1

↳→→→→ルータC→PC2

のNWを構築します。

ルータAのルーティングテーブルを[show ip route]で確認します

ex)

RouterA> enable

RouterA# show ip route

Codes: C - connected, S - static, R - RIP, M - mobile, B - BGP,...~省略~

Gateway of last resort is not set

 

C     *ルータBのIPアドレス* is directly connected, FastEthernet0

C     *ルータCのIPアドレス* is directly connected, FastEthernet0

 

上記で、ルータBやCは直接繋がっています、と表示されています。

先頭のCは、Codesの説明から「接続済み」と読み取れます。

ただ、それぞれのPCまでのルートまではわかっていません。

指定されたPC宛てにパケットを送信しようとしてもルートがわからないためパケットが破棄されてしまいます(パケットロス)

そこで、[ip routeコマンド]を使用して設定します。

ex)

RouterA> enable

RouterA# config t

Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.

RouterA(config)# ip route *PCIP(NWアドレス)*  *サブネットマスク* *B/CIPインターフェイス)*

 

B/CIP:ルータAと接続している側のルータB/CのイーサネットポートのIPアドレス

PCIP:PCと接続している側のルータB/CのイーサネットポートのIPアドレス

のことを私が代入しました。

簡単に説明すると下図のようになります。

ルータA→B/CIP|ルータB/C→PCIP→PC

 

これによって

ex)

RouterA> enable

RouterA# show ip route

Codes: C - connected, S - static, R - RIP, M - mobile, B - BGP,...~省略~

Gateway of last resort is not set

 

C     *ルータBのIPアドレス* is directly connected, FastEthernet0

C     *ルータCのIPアドレス* is directly connected, FastEthernet0

S     *ルータ-PC間のNWアドレス* [1/0] via *ルータA側のルータBのポートIP*

S     *ルータ-PC間のNWアドレス* [1/0] via *ルータA側のルータCのポートIP*

 

と表示されるようになり、「スタティックルーティング」でPCまでのルーティングテーブルが登録されました。

同様に、ルータB,ルータCにも設定することで通信ができるようになります。

 

・デフォルトルーティング

パケットの転送先がわからない場合、すべてのルートということにしてから隣のルータなどへ転送します。

この時の転送先のルータをデフォルトゲートウェイといいます。デフォルトゲートウェイは、更に別のNWへの出入り口としても機能します。

(イメージとして、同じNW内での転送先がわからない→他のNWでも転送先がわからないのでデフォルトゲートウェイに渡してその先をお願いする、と考えるとNWの出入り口としての機能も持つといえます)

ルーティングテーブルに、IPv4アドレスでは0.0.0.0/0、IPv6アドレスでは::/0と特殊なネットワークアドレスを記載します。そして、転送先のある方向の隣接ルータ(次に転送する先のこと。ネクストホップという)のIPアドレスなどを記載します。

ex)

RouterA(config)# ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 *ネクストホップのポートIP*

すると、[show ip routeコマンド]で確認すると

Gateway of last resort is *デフォルトゲートウェイIP* to network 0.0.0.0

の表記になっています。

 

・クラスレスルータ

昔、クラスフルルータ(クラスA、B、CとNWアドレスの大きさで分類していたもの)で動作していました。その設定のままですと現在使用されているクラスレス(クラスA、B、Cという決まった区切りでなくホストアドレスとして確保したい分などでIPアドレスを決めること)をそのまま使おうとしても使えず

転送先が見つからない→パケット破棄=パケットロスになってしまいます。

[ip classlessコマンド]でクラスレスルータに、[no ip classlessコマンド]でクラスフルルータの設定になります。

 

 

 

参考

CCNA対策から学ぶネットワーク運用ガイド2 ほか