CCNA対策 10回目 [ダイナミックルーティング]
7回目のスタティックルーティングは手動での設定でしたが、
今回はルーティングテーブルを自動で更新してくれるダイナミックルーティングについて記述します。
ただ、この状況は最適なルートを計算するためにルータのCPUに負荷が掛ります。
また、情報交換を常に行うのでネットワークの帯域を消費してしまいます。
・ルーティングプロトコルの種類
[IGP-Interior Gateway Protocol-]
AS[Autonomous System](自律システム。簡単に言うと1つの管理されているNW領域のこと。ISP-Internet Service Provider-という個人や企業などに対してインターネットに接続するためのサービスを提供する事業など)
内にあるルータ同士の通信プロトコル。
主にRIP、IGRP、OSPF、EIGRPのルーティングプロトコルが該当します。
RIPとIGRPはディスタンスベクタ型(IGRPはCisco独自)
OSPFはリンクステート型、
EIGRPはハイブリッド型(Cisco独自)と分類されます。
それぞれの特徴として
ディスタンスベクタ型は
コンバージェンス速度(ネットワークの更新情報がすべてのルーターにいきわたる速度)が遅く、
ルータ負荷が低く、帯域消費が高く、ルーティングループが唯一発生します。
リングステート型は
コンバージェンス速度が速く、ルータ負荷が高く、帯域消費が低いです。
ハイブリッド型は
コンバージェンス速度が速く、ルータ負荷が高く、帯域消費が低いです。
・アドミニストレーティブディスタンス
Cisco製ルータは複数のルーティングプロトコルに対応しており、一台のルータに複数のルーティングプロトコルを有効にすることが可能です。
その場合、それぞれの最適経路が異なる場合があります。その経路を優先させるか決定する基準値を「アドミニストレーティブディスタンス値」といいます。
例
経路情報源ーアドミニストレーティブディスタンス値
直接接続 - 0
スタティックルート - 1
BGP - 20
EIGRP - 90
IGRP - 100
OSPF - 110
IS-IS - 115
RIPv1,v2 - 120
EIGRP - 170
BGP - 200
不明 - 255
この値が小さいほど信頼度が高く、優先されます。
上記の赤太文字は覚えます。
優先順位として
直接続 > スタティックルート(手動設定のため)> ダイナミックルート
となります。
[EGP-Exterior Gateway Protocol-]
AS外にあるルータ同士の通信プロトコル。
主にBGP、EGPのルーティングプロトコルが該当します。
この内容はCCNPの内容なので今回は省略します。
参考
CCNA対策から学ぶネットワーク運用ガイド3 ほか